【R18G】本当のバケモノは誰?「駄作~ヌイアワセ~」

美少女ゲー

暑い日も終わりに近づいていますが、秋が感じられそうにない感じで過ぎ去っていきそうですね・・・。

そんなわけで今回は「駄作~ヌイアワセ~」について。
自分が始めてプレイしたグロゲーです。

(自分の趣味的に)紹介したいけど、(いろいろな意味で)普通は紹介できないタイプのゲームです。
自分もそれまでそういった界隈の作品は敬遠していたのですが、今作でそういった作品でも琴線に触れる作品ってあるんだなという経験が得られたので自分にとっての新しい扉を開いてくれた作品であります。

本編である「駄作」とファンディスク的な作品である「駄作 ~アリスとクロエ、結ばれる日~」を合わせたものです。

今作はR18作品でかつ通常の作品に比べてグロ表現が多めとなっていますので、定型ではありますがそういったものが苦手な方はそっ閉じしていただければと思います・・・。
またネタバレも盛大なのでそちらの方も・・・。

※グロが大丈夫な人、既プレイの人は”語りたいところ”まで読み飛ばしても大丈夫です。

それではまずは概要から。

駄作~ヌイアワセ~(ネタバレ有)

作品の概要

作品の名称

駄作 〜ヌイアワセ〜
 (「駄作」「駄作 ~アリスとクロエ、結ばれる日~」のセット)

ブランド

CYCLET

公式サイトURL

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発売日(ダウンロード版配信開始日)

2016年2月5日

価格

5,060円(ダウンロード版)

作品のあらすじ

駄作(本編)

とある学園に通う、由貴・アリス・華愛美・そまり・枢は、どこにでもいるような仲良し5人組。
ある日彼らは、アリスの誕生日を祝おうとケーキをプレゼントする。
そこにあるのは、どこにでもいるような仲良し5人組の、どこにでもあるような風景。
しかし彼らはどこにでもいるような存在ではない……とてつもないバケモノ達……。
そんなバケモノ達の織りなす風景が、
ずっとどこにでもあるものであるはずがなく……。

渇望が、執念が、後悔が、嫉妬が、そして劣等感が、
バケモノ達を血の赤に染め上げる!!

駄作〜アリスとクロエ、結ばれる日〜(ファンディスク)

3人(由貴・アリス・クロエ)の前に現れた、謎の少女!?

灰樹由貴と菜々ヶ木アリス、そして菜々ヶ木クロエ。
この三角関係は、3人が各々の望む愛情を与えるという形で一応の決着を迎える。
それはバケモノが、バケモノなりに考えた、
バケモノらしい解決法ではあったが……。

……しかし3人にとっては、ようやくたどり着いた楽園だった。
そんな中、その楽園を目にした一人の少女は、
「あの三人が化け物である理由……そういう事か……」
と呟いて、不敵な笑みを浮かべながらその場を去っていった……。

どんな作品?→狂気とグロが溢れているが、シナリオはしっかり

 あらすじにも書いてある通り本作は学園ものです。が、学校の行事などで話が進行するタイプではなく、あくまで学校の中の仲良しグループの5人のお話です。

主人公除いたヒロインず

もちろんそんな平和なお話ではありませんが。
一見すると何の問題もないように思えます。・・・女子四人(三人?)なところとか女子に囲まれて男一人とかないでしょ的なことはエロゲーなので一旦おいておいてください。
しかしながらそれぞれが他人ないし自身を破滅させるような狂気を全員が秘めています。

 本作では共通ルート→各ヒロインルートの昨今慣れ親しんだギャルゲーの構造ではなく、一本道のルートをエンディングまで通って初めて各ヒロインのルートをたどることが出来ます。
せっかくヒロイン目当てで買ったのにめんどくさいという人もいるかもしれませんが、シナリオを進めていく中で宣伝文句の「誰がなぜバケモノなのか?」というところを頭の片隅に置いておくと、この構造も納得していただけると思います。まず一人の狂気を知った上で、じゃあそのまわりは本当のところどうだったのか?それが明かされる形になっています。

なぜグロゲーの中でも本作を紹介するのか

 作品が面白いことは前提条件として、昨今、海外ゲーの流入、インディーホラーゲーム界隈の隆盛などでグロ表現の多い作品も多く、昔に比べてそういったものを受け入れられる土壌は比較的増えてきたように感じています(割と一般向けの市場含め)。またインディー、フリーゲームの界隈の中では昔から鬱ゲーのジャンルが一定の人気を誇り今でも根強い人気の作品が多くみられます。なのでちょっと紹介しても大丈夫かなと思ったのが一つ。

 その上で僕のグロゲーに対する見方を変えてくれた作品であるからですね。これをやる前は、コンシューマーのZ指定とかホラー系もそんなに触れることはありませんでしたし、そもそもグロとエロは結び付かないでしょというタイプでした。しかしストーリーの表現としてしっかり用いればここまで化けるのかととてつもない衝撃。転換点でした。
 本作を制作しているCYCLETさんは昔からこういったグロであるとか精神的に追い詰める演出を得意としているメーカーさんなので今になって思うとさすがというところだったのかなと思います。

また(ブログ的に)今後どこまでやっていいかのお試し的な部分もあります。

語りたいところ(内容に深く言及します)

 焦らしに焦らして概要などをダラダラと書いてしまったのですが、それには一応、理由があります。
このゲームは四肢切断、人体欠損、脳姦、一種の身体改造など人体関連に関してはほぼほぼなんでもござれなので、まかり間違ってもグロが苦手な人を踏み込ませない為です。(逆に無いのが、内臓ぶちまけぐらい?)なのでこれぐらいのセーフティを張っても多少はね?

 それはおいて、前評判自体は見ていたので覚悟して踏み込んだのですが、初見の時の衝撃はすごかったですね・・・。最初からして登場人物が絞られていて容易にわかるとはいえ、ストーカーお前かい、からの一人づつ呼び出しての殺害→4身合体の展開には流石に度肝を抜かれましたね・・・。(お前戦隊ロボかよ・・・。)その時は意図も明かされてないですから余計に。(全ルートを通ってからでないと真のエンディングは見れない為)・・・意図が分かったからといって行動自体にはドン引きですが。双子合体というのも界隈では有名ですが、その倍の人数を使用して”理想像”をつくるとは贅沢ですねぇ・・・。
そんなわけで抜けないエロゲーの洗礼を受けたわけです。今では全然イケますけども。

 その後の各ルートですが、やはり多くの人が同じ意見になってしまうと思いますが、好きなのは枢ちゃんです。(上記画像一番左)

本作をプレイしたいと思った一番の理由は彼女のシナリオが気になったから。彼女にしたい順位でいえば本作の4人の中で堂々の一位!他人に関与する場面がかかれなかったのはもちろんあるがヤク中の面があってなお献身的(物理的に)な愛情がたまらない。彼女のデートシーンが一番まともなエロゲー部分な気がします、というか今作はこれに限らずデートシーンが癒し。女の子にはなりたいけど、自身の男の部分が捨てられないというところで、他所では絶対に見られない描写が魅力。そこに身体への穴あけ姦、しかも男の娘という商業作ではまず見れない表現が繰り広げられる。脳姦や眼姦で女の子の魅力で抜けると思ったのは後をみてもこれだけですね。自分的に欠損ものは一部を除いて抜けないので(自分的に)かなり特別な子です。あと初見の時に名前が読めませんでした、ごめんなさい。(これを読める人はコードギアス履修してる人・・・も無理か、読める確率高いのはドア職人)唯一残念な点は派生作での出番が一切ないことですかね。4身合体の際は特徴的なオッドアイとチン〇が合体パーツに!

 一応メインヒロインっぽかったのでアリスは攻略順一番目に通ったのですが今作の中では何かと特殊なことが多いですね。(上記画像左から二番目)家族が出てきますし、生きてエンディングを迎えられますし。おかげで派生作がアリスルート続編の姉妹丼ですしおすし。アリスの狂気の核となっているのは自分を見てほしい・愛してほしい独占欲・・・とも言えない気がするんですよね。一応普通の家庭ではあったはずですし、他とは違って失ったものや罪を埋めわせてほしいというわけでもなく。自分の感覚としては過食みたいにと言ったらちょっと違うんですけど、”十分な量が与えられているのにさらに欲しがってしまう”ようなことを感じています。それを表す言葉もありそうですけど、語彙力がないのでこれでなんとなく感じてもらえればと。魅力としては優等生的なキャラと本性のギャップと妹がかわいいことですかね。正直な話、自分の中でも他の話のインパクトでかき消されている感じが否めないですね。そういえばで思い出したんですが、先ほど双子合体が有名だという話ちらっとしたと思います。この姉妹は姉妹合体しますね。向こうとはまた違ったシンメトリーが見られます。
合体の中では素体を担当、他のパーツを付けるためにいろいろ一番分解されているような気がしますが。

 華愛美は自罰的な衝動という点で個人的に一番共感できる狂気ですね。(上記画像一番右)振り切り方が極端ですが・・・。その年で自分がやっていることがいじめと認識できないレベルですべてが許されてきた=悪いことと指摘されてこなかったぐらいの可愛さって何というかもう奇跡とも言えない何かですよね。自罰衝動の原因になった発端でさえ、周りに乗せられているとはいえ本当に悪意を持っているわけじゃないのがヤバいを超えてますね。まあそこでようやく悪いことをしていたっていうのを指摘(代償はでか過ぎますが)されてまともよりの感性に近づいただけ、マシ・・・なのかな・・・。衝撃がでか過ぎて破滅するほどの自罰衝動まで飛んでくのがやっぱり頭のネジとんでますが。人生で初めてレベルであなたのしたことは間違っていると身をもって言われたらそうなるのかなと思わなくもない・・・かな。
しかしそまりルートで主人公の体質を悪しように言われても動じなかったり、言い換えれば寛容ともいえるので根っからの悪い子ではもちろんなく気質が周りの環境で悪い方向にひた走ってしまったようにも思う。
合体パーツとしてはすらりと伸びた手足。顔の良さと全体のバランスが許される秘訣だったのか?

 そして最後はそまりですね。(上記画像右から二番目)昨今、よそに迷惑をかけて騒いでいる無法者とは無関係です(小声)。こちらは華愛美とは逆に被害者だった時からの反動ですね。それでねじ曲がってしまった結果、どS系後輩になってしまいましたね・・・。こういうタイプのキャラは言動の要因がわかりやすい反面、多くの作品で見るので個人的に今作の中では薄味な印象。(比較対象が悪い)似た系統のゲームでeuphoriaというものがあるのですが、そこでも後輩キャラは立場的に強いものに巻かれろな感じだったので割とメジャーなキャラ付けな気がする。シナリオとしてもなんともあっけない最後なのでそこも薄味な要因か?しかしながらエロゲーのヒロイン的には曲がりなりにも主人公目当てではないところが新鮮と言えば新鮮なキャラ。
良点としては今作の中ではエロが比較的穏当でグロ要素薄目なので使いたい人は使えると思う・・・良点かな?なので初見時に攻略を一番目にすることでグロ耐性を慣らしていく分にはいいのかも。
合体パーツとしては彼女に不幸を呼び込んだ年に比べて育った巨乳。

 エロに関しては猟奇的なシーンでのBGMのロックが騒がしいですかね。普通猟奇シーンで抜く人はいないでしょうから、まあ演出重視と思えばいいんですけどね。あとはセリフ的に言葉を選ばず本能をさらけ出しの叫びまくりなので少し笑っちゃう人もいれば、こういうのが抜ける人もいると好みがわかれるところはあると思います。(私的には共通ルートの雄の快楽を抑えられない枢ちゃんが好きです)台本でこれを渡されたら、怪文書過ぎて不安と言いたくなるぐらいにはかなりキてる・・・。(声優さんお疲れ様でした・・・。)
なのでエロに期待するよりかは、シナリオに期待した方が落胆はしないのかなと思います。

 プレイし終わって最初に思ったのは、他の人の感想、考察が気になってしょうがなかったですね。自分一人で考察してみてもいろいろな見方が出来たので他の人からは更に思いもよらない考察が出てくるんじゃないかなと。
例えば性別の観点から見れば、女子3人+1人のルートがあるエロゲーと見れますが、ちょっと考え方を変えると女子4人とも、もちろん言えますし、何なら女子5人の壮大なレズゲーと見ることも可能なんですよね・・・。(さらに言えば3:1:1でもいいですし)
キャッチコピーに沿って”誰がバケモノだったのか”について考えてみても、人によって基準が異なると思うんですよね。「猟奇的な行動に全員出てるから全員バケモノ」という人もいれば、「人の狂気に至るまでの感情の成り立ちがしっかりと書かれているから、誰しもこのようになりえないとは言えないから誰もがバケモノではない」人もいるでしょうしね。枢ちゃんは人に与えるための行動だから枢ちゃんだけは違うという人も。自分的には二番目ですかね。
主人公が駄作と評した体も一部の紳士にとっては秀作となりえますしね。
これらのようにプレイした人によって、かなり解釈の幅があってたくさん考えられる、視野を広げて人生に今までにない尺度を加えてくれる点が自分が一番今作で感じた魅力かなと思います。

ちなみに最後のセリフを当てはめるなら自分も立派な”駄作”です!

 蛇足ですがボリュームと価格についての評とするならば、ボリュームに対して値段は相応ですね。ミドルプライスの本編+アペンドと考えればこれぐらいかなと思います。満足度はそれ以上ですがね・・・ぶへへ。
そうそう蛇足と言えば、シナリオライターの方が同じで本作の流れをくむ「蛇足」というゲームがWaffleから出ているらしいんですよ。自分も気になってはいるのでやりたいんですが、金欠なのでいつかまたの機会にやりたいなぁ。気になった方はこちらもチェックしてみてください。

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ふとパッケージ画像を見て思ったんですが、右下の死体並べ画像のモザイクかかってる部分をさらに華愛美の画像で隠してるんですね。何というか・・・苦労がうかがえますね・・・。

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